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米国の医者の視点からみる – CBDオイルの効能

HealthyTokyoではエンドカンナビノイドのスペシャリスト・ブレア医学博士にインタビューをするという幸運を得ました。 博士には、専門家からの観点によるCBDオイルとは何か、そのメリットとは何か、私たちがより深く理解するために語っていただいたのです。

ブレア博士は2014年から人体の内分泌動態システム(ECS)について研究·治療·講義を行ってきました。 エンドカンナビノイドの障害は、 数多くの慢性的な医学的問題や炎症の根本的な原因とされています。 彼は精神をハイにさせることのないハーブや適切な薬の処方・食事や運動療法を使って、弱まったエンドカンナビノイドシステムを復活させることで、患者さんの健康を取り戻すことを目指しています。

まずCBDオイルやカンナビジオールについてあまりご存じない方のために、ブレア博士は一般的な知識から教えてくれました。

  1. CBDとは?

カンナビジオール(CBD)とは、カンナビスサティバL.(天然麻)の茎から抽出される「カンナビノイド」のひとつです。 (※カンナビノイドとは麻に含まれる化学物質の総称)CBDはフィトカンナビノイドとして細胞シグナル伝達特性を有し、ECSやほかの体内システムと相互作用するメリットが期待されます。

  1. THC(テトラヒドロカンナビノール)はOBDオイルに含まれているか?

向精神薬(多幸感を感じる作用がある)などに使われるTHCは、CBDにはほとんど含まれていません。 いわゆる「覚醒効果」もありませんので、安心です。

  1. CBDとTHCの違いは何?

THCには精神を活性化する作用がありますが、CBDにはまったくありません。 CBDはその代わりに、脳機能と記憶力をアップさせてくれます。

  1. カンナビジオールは麻や他の食品にも含まれていますか?

カンナビジオールは多くの製品に含まれています。 トリュフ や亜麻繊維(リネン)にも含まれていますし、 最近では、CBDを含むリネン包帯が、傷の治りを早めるという研究が発表されました。

一通りCBDについてわかったところで、CBDオイルを使用するときにどういった点に注意すればいいのでしょうか?

  1. 高品質のCBDオイルとは?

すべてのCBDオイルが品質がいいとは限りませんので、以下の3点に注意しましょう。 最高品質のCBDオイルのみ手に入れるには、次の3つの点を確認するようにしましょう。

    1. 有機栽培されたものであるか?
    2. 厳しい審査基準を満たしているか? (各製品は純度について詳細に分析を受けます)
    3. 偽装することなく、純粋で高品質なCBDオイルを作っているか、 成分表が正確に公表されているか?

「質のいいCBDオイルを見つけるために何に注意するべきか」を私たちに話した後に、ブレア博士はアメリカでCBDオイルがどのようにみられているかを話してくれました。

  1. アメリカでCBDオイルはどんな風に認識されているのでしょうか?

日本はもちろん世界各国でも同様ですが、アメリカでもCBDオイルの評価は大きく分かれます。 CBDは合法なサプリメントであり、THCはほとんど入っていないにもかかわらず、「大麻」に関連するものとして、違法薬物で体に良くないものだとする人もいます。 一方で大麻関連のものは、どれもいいものとしてみなしている人も多くおり、THCが一定量以上含まれているCBDオイルなら危険だから使わない、とする人もいます。 そして臨床科学の上から、研究論文などを読み、CBDオイルの効能を認めている知識人のグループもいるのです。

  1. 最近CBDオイルはしばしばニュースになっています。 これは何を意味するのでしょう?

CBDオイルの注目度が高まった原因にはおそらく3つの理由が あるでしょう。

    1. 現代医療が現代の病気の治癒に失敗することが多々あります。医療技術や治療だけでは、人間の病気を診断し、治しきれるものではないのです。
    2. CBDオイルを活用して成功した事例とそれに関する優秀な研究論文が発表されたこともあります。
    3. 研究分野の進歩

これまで以上に、サプリメント(栄養補助食品)としてのCBDオイル、健康を回復し、健康を維持する効果があることが認識されています。 単に「大麻が危険」と断定とするのは安直であり、そのことに多くの人が気づき、現代の政治に対する不満の意味もあるのではないかと思っています。 人はみな自分の健康や幸せを左右するのは自分自身なのです。 それは現代医療がすべての病気をなおしてくれるわけではない、頼ってばかりではいけないということも示唆しています。 CBDオイルの健康へのメリットを裏付ける臨床的な証拠や文書も増えてきています。

  1. アメリカの医師はCBDオイルを推奨していますか?

はい、今やますます多くの人たちがCBDオイルの利点、ヒトの体と心にどのように役に立つかを認識するようになっていますから、その道の専門家たちはさまざまな病気にCBDオイルを薦めています。 その分野も多岐に渡り、ホメオパシーからアロパシー(薬物療法)までと広範囲です。 またCBDオイルは栄養補助食品なので、処方も必要ありません。

さらにCBDオイルの科学的な効能をブレア博士に語ってもらいました。

  1. 医療専門家としてのブレア博士の視点から、CBDオイルとCBDオイルを使うメリットの科学的な根拠を教えていただきたいです。

個人的・専門家、両方の立場として意見を言いますと、CBDオイルを摂取することには多くのメリットがありますし、臨床試験など科学的な見地からもそのことはわかります。

    1. CBDオイルは細胞機能を活性化します。
    2. ホメオスタシス(恒常性の維持)を回復·維持してくれます。つまり環境が変化しても体の状態を安定させる働きのことです。※けがの際に傷口がふさがれるなど。
    3. そしてCBDは、すべての細胞や組織にシグナル伝達分子として作用します。
    4. CBDオイルは神経・免疫・内分泌系を調整する働きもします。
    5. CBDはさらに、エンドカンナビノイドシステム以外の数多くの生物学的経路にも影響を与えます。 (医学文献のレビューを見る限り、91以上のエビデンスがあります)
  1. CBDオイルの効能は身体面にだけもたらされますか?精神面にも影響するのでしょうか?

CBDオイルは心身ともに作用する栄養補助食品であり、精神的にも効能があります。 CBDオイルは、感情面・精神面にもいい状態をもたらしてくれます。 以下に例をあげましょう。臨床試験でも多数の例が報告されています。

    1. 集中力がアップ
    2. 不安感やゆううつな気持ちを軽減してくれる
    3. 気持ちをやわらげる
    4. 記憶力アップ
    5. 脳の活性化をする
    6. 反射神経・認知機能のアップ
    7. 視力の回復
    8. 気持ちを明るくする
    9. ユーモアセンスのアップ
    10. 思いやりや共感性が強くなる
    11. 味覚をアップする
    12. 色覚のアップ
    13. よく眠れるようになる
    14. 性欲アップ
  1. CBDオイルが役に立った実例を教えていただけませんか?

CBDオイルを摂取した後に、大勢の人が以下の問題から救われたことを知っています。 具体的には次の通り:

    1. てんかんの発作を減らし重症化を防いだことがわかっています。 また発作時に脳の深刻な損傷を防ぎ、回復期間も早めたことも知られています。 何組かの親子がこの効能に恩恵を受けて喜んでいます。子どもの成長と学習能力の改善にCBDオイルが一役買いました。
    2. CBDオイルは、自閉症の治療薬ではありませんが 症状の改善に大きな効果をもたらします。(具体的には脳のシナプスを再接続します) CBDオイルは、不安を軽減し気持ちを落ち着かせる効果があるのですが、その効果は自閉症スペクトラムの人にも有効なのです。 上記のような効果を得るためには、15gずつCBDオイルを摂取していくのをおすすめします。自分の状態に応じてそこから量は増減していきましょう。
    3. ブドウ球菌、連鎖球菌およびC型肝炎ウイルスに対して抗炎症効果があり、痛みを感じることなく、傷口をより速く治すこともできました。
    4. 認知症·アルツハイマー病にも効果があります。 またCBDオイルを使用して数週間後に、何人かの患者が記憶力が改善したという報告があります。
    5. ぜんそく患者もCBDオイルを使用すると、肺機能がアップし大きな発作が起こりにくくなり、緊急の入院が不要になるという例もあります。
    6. 不眠症にも効果があります。睡眠サイクルにも影響を及ぼし、レム睡眠を減らして、深い眠りのノンレム睡眠時間を長くするメリットも。.
    7. 鎮痛効果もあり、痛みを和らげ緩和もしてくれます。
    8. そして肝不全、CBDオイルは肝臓移植をしようとしていた男性の肝臓の炎症と線維症を収めることにも役立ったのです。
    9. 脳卒中 – 脳損傷の予防。 また、長期的な機能回復を通じて脳の影響を受けた部分を修復し、神経細胞の喪失神経炎症を軽減します。 CBDはもしかしたら症状が起こってから6時間以内に摂取されれば脳卒中の進行も止められるかもしれません。
    10. PTSDの患者にも心を落ち着かせ、質の高い睡眠をとることによって、嫌な記憶を消し去って ほとんどの患者は時間がたつにつれ、症状が緩和していく喜びをかみしめています。
    11. 現代に多い病気「がん」ですが、肺がん·前立腺がん·卵巣がん患者のがん細胞を削減し、化学療法の悪影響を減らすこともわかりました。

多くの研究は前臨床段階であり、動物を使った例が多いのですが、人間における臨床試験でも数多くの報告例をあげることができます。

  1. CBDオイルは身体能力もアップさせますか?

はい、CBDオイルは、以下のようにしてトレーニング効果を高められます。

    1. 肺活量のアップ
    2. 自分に自信が持てる・楽観的になる
    3. 抗炎症効果
    4. 代謝力の向上
    5. 持久力アップ
    6. 集中力アップ・精神がとぎすまされる
    7. 鎮痛効果も認められます。
    8. CBDオイルは、エンドルフィンラッシュ(ワークアウト後の高揚感)に類似した「アナンダミド」が体内で産生されるのを促してもくれます。

なお効果を体感するのには運動する1,2時間前に使用するのがベストでしょう。

  1. CBDオイルのお肌に対する 効果は?

天然の抗炎症剤ともいえますからもちろんです。皮膚の再生・細胞の成長も助けてくれます。 炎症性サイトカインもブロックし、炎症を和らげます。 けがをした箇所に使えば傷の治りも早まることでしょう。

その後ブレア博士は、CBDオイルの利点を活かし、健康的なライフスタイルの一環として、食生活の中にCBDオイルを取り入れることに取り組みました。

  1. どのように博士は食生活にCBDオイルを取り入れたのですか?

CBDの摂取方法はいろいろです。気化して蒸気で摂取する方法・皮膚に塗りこむ方法・経口摂取などです。 もし口で摂取する場合は、口の中では舌の裏側がもっとも吸収性が高いので、舌の裏側(舌の下)でしばらくCBDオイルをためておいてから飲み込むのがいいでしょう。

  1. CBDオイルで効果を得るにはどのくらいの量を摂取すればいいでしょうか?

やはりボトルの裏側・説明書に書いてある量が適量です。 基本的には1日に2回15mgずつ摂取しましょう。まずはそこからスタートです。 あなたのニーズに合わせて使用量は調整してください。 状態によっては長い期間、あるいは一定の期間、多くの量を必要とすることもあるでしょう。 しかしブレア博士によると1日200mg以上超えて摂取しても効果が増大するケースは稀で、1日当たり5mgで十分とのことです。 CBDオイルのもうひとつの長所は、CBDに対してあまり耐性を作らないように、容量を増やす必要がないことです。 栄養補助食品なので、お好きな時に食事に加えることができるのもメリットですね。

  1. CBDオイルを使用する上のリスクは?

どれだけ摂取しても問題はないでしょう。 ブレア博士によれば、重大な副作用は起こりません。 CBDオイルは薬物相互作用が起こることは稀ですし、凝固もしません。 もしTHCのことが気になるのであれば、少量の使用量にするのがおすすめです。 個人差がありますが、CBDオイルとの相性の問題で、使用したときに若干疲労感を感じる方もいるかもしれません。 ほとんどの場合、CBDオイルは気持ちを落ち着かせますが、時に刺激物として働き、短い間で夢を見てしまうこともあります。 逆に言えば、日中はCBDは感覚を鋭敏にすることを助けてくれるのですが、 夜は睡眠を助けてもくれます。 これも個人差があります。

  1. CBDオイルの効能を最大限に発揮するには?

低炭水化物ダイエットやケトジェニックダイエットをしながら、CBDオイルを食事に使用するといいでしょう。 CBDオイルはDHAやEPAなどオメガ3脂肪酸と一緒に摂取すると一番効果を発揮できるのです。 アルファリノレン酸やオメガ3脂肪酸は、5%の割合でしか変換されません。 しかしDHAやEPAに類似したオメガ3脂肪酸を含む海藻の種類が現在開発されています。

  1. 最後にCBDオイルに関するコメントやご意見はありますか?

心身ともに健康的な生活を送るために、CBDオイルはバランスの取れた食事・定期的な運動と一緒に、包括的なアプローチの一部として取り入れられるケースが最も多いでしょう。

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フィリップ・ブレア博士への実に広範囲にわたるインタビューが行われました。CBDオイルとそのサプリメントにある科学*、健康上の利点について彼は彼ならではの観点で説明してくれました。 ブレア博士は家庭医学で何十年もの経験を持つエキスパートです。 かつて軍医であった経験も活かして、 医療専門家として活躍されています。 彼はエンドカンナビノイドシステム(ECS)・非向精神薬・人体に非向精神薬がどのような役割を果たすかについての研究の第一人者です。

これはCBDオイルにおける最初のインタビューです。

※記事中の見解·意見はすべて、インタビュアーが見聞きしたブレア博士ご自身によるものです。ご了承ください。

ブレア医学博士について

フィリップ・ブレア博士は、1972年にウエストポイントを卒業し、マイアミ大学医学部に通い、陸軍家庭医として訓練を受けました。その後米陸軍で大佐に昇進され、第1次湾岸戦争(イラン・イラク戦争)で戦闘医として活躍されました。 彼の軍歴はなんと3大陸にも渡り、29年もの間軍服を着ていました。 2000年、複雑な病気について患者から相談を受けるため、さらなるキャリアアップを目指して陸軍を去りました。 

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