以前のCBDについての記事 を読んだ人ならば、CBDが多発性硬化症に効果を発揮することは、そんなに驚かないかもしれませんね。 研究では、脳内のニューロンとCBDが深く相互作用する効果が明らかになりました。 多発性硬化症は、神経のシステムに大きなダメージを与える可能性があるため、 CBDを症状緩和に使うという考えは、 決してかけ離れてはいないのです。 HealthyTOKYOのCBDの記事は、今回で連載シリーズの5回目ですが、多発性硬化症にCBDがどのような効能があるのか、多発性硬化症がどれほど複雑な病であるか、またそれに関する研究について見ていくことにしましょう。
CBDって何?
カンナビジオールは、しばしばCBDと略され、カンナビス・サティバという天然麻、植物由来の化合物です。 それは、「カンナビノイド」として分類される数ある化合物の ひとつです。 カンナビノイドは、脳内や体内の受容体と相互作用することが知られており、 不安感やうつ病の症状緩和、痛みの軽減・睡眠を助けるなど、さまざまなメリットをもたらすことが知られています。 それはヘンプやマリファナから抽出されますが、正しい製法であればTHC(テトラヒドロカンナビノール)は含まずに作ることができます。 CBDに関して、より詳しい情報を知りたい方は、HealthyTOKYOのCBD関連記事を参照してください。
多発性硬化症とは?
MS、つまり多発性硬化症( Multiple Sclerosis)とは、本来体を守ってくれる免疫系が誤って中枢神経系を攻撃してしまう病気です。 攻撃することで、脳やせき髄、視神経など、中枢神経系の繊維が傷つくのです。 そして脳と体の他の部分の連携が取れないようにもしてしまいます。 MSの患者さんは、いろいろな症状で悩んでおり、症状の重篤度も、ひとりひとり違っています。
MSは通常、運動や歩行制御など 身体機能や視覚・バランス感覚の問題を引き起こし、 患者は気分にむらが出やすくなったり、疲れやすくなったりもします。 MS患者さんの中には、車いすを使用しないといけない方もいます。そういった場合は日常生活も大変ですが、一方視覚問題や疲労など軽度の症状しか出ない人もいます。 ターミナルケアなど、終末医療が必要ではないものの、症状の重さに関係なく、MSの患者は一生その病気に付き合わなくてはなりません。
ほかの病と比較すると、多発性硬化症(MS)は極めてまれな病気であり、 世界中での疾患者は200万人ほどです。 特にMS患者に多いのは北欧の20歳~55歳の女性です。 残念ながら、MSの根本的な原因が何かははっきりわかっていません。ですが遺伝や家族の病歴などが、その人の発症の原因をつきとめるのに役立つかもしれないです。
MSに効果があるCBDについて、どんな研究が行われてきたでしょうか?
では、MSの症状緩和にCBDを使うことについて見ていくことにします。 しかし処方薬でさえ、患者の症状を緩和する効果はわずかに25%しか報告されていません。MSの症状は人によってさまざまであり、その点を踏まえておきましょう。 MSに悩む人の中で、処方薬の代わりに新しい治療法を探している方も当然いるかもしれません。 アメリカ国立医学図書館では、CBDは 痙縮(筋肉が継続的に収縮する状態) を緩和する可能性があるのではないかと示唆しています。 臨床研究・前臨床研究の両方で、CBDのようなカンナビノイドが痙縮、炎症、慢性疼痛、およびうつ病に役立つことが示されています。(詳細については、「うつ病に効くCBD」の記事を参照してください)
CBDの健康効果が、ほかの研究でも多く報告されていますが、 MSの症状を緩和するのではないか?という研究結果も数多くあります。 MSの患者でも、CBDのようなカンナビノイドを有する医療用マリファナを使用する人は増えています。彼らは、CBDが運動障害や痛みを緩和する効果があると 証言しているのです。
さらにカンナビノイドが、症状の進行を遅らせて神経保護特性も持っているのではないかという意見や証拠もあります。 ですが、こういった知見は、前臨床試験においてのみ支持されていることにも注意しなくてはなりません。 CBDの神経保護特性に関する考察を裏付けるものには、2003年の米国政府・特許第6,630,507号「抗酸化剤および神経保護剤としてのカンナビノイド」という非常に示唆に富む報告があります。 そこでは、CBDのようなカンナビノイドはMSなどの神経変性疾患によって引き起こされる神経障害を軽減することが証明されています。
まとめ
少し探すだけでも、CBDがMSの症状に効果があることは、研究結果で明らかであり、説得力があります。 最初の方でお話ししましたが、MSの患者さんにとっては、普通に歩くことさえも、大変な困難を伴う場合もあります。 従来の治療薬の効き目の低さを考えると、代わりにCBDがMSに役立つ可能性は高いのではないでしょうか?見通しは明るいです。
CBDや健康関連の情報に興味がおありでしたら、ウェブページの右下にあるサイトチャットをぜひご利用ください。 お気軽にどうぞ。
最後におさらいしておきましょう。
● 多発性硬化症は、患者によって重症度が異なります:一部の患者は軽症ですが、車いすの生活を余儀なくされる方もいます。
● CBDはカンナビス・サティバという天然麻植物から抽出されますが、THCを全く含まないように製法でコントロールできます。
● 臨床研究と前臨床研究の両方で、CBDがMS症状を緩和する効果があることを示唆しています。
●アメリカ政府は、 神経保護薬としてカンナビノイドの特許を認めました。
昨年、線維筋痛症の妻のためにCBDを入手するべく、神経科・リハビリテーション科の医師・バーンズ博士 がヘルシー東京に来訪されました。 実際CBDを使用しての意見を最後に引用しましょう。
神経リハビリテーション学名誉教授
スキシアンバイオサイエンス最高医療責任者
「HealthyTOKYOについて触れるのはうれしいことです。 私はHealthyTOKYOに行き、 線維筋痛症の妻のためにCBDを入手しました。それは大変貴重なものです。
CBDの薬効成分は間違いありません。 痛みや不安感・吐き気・てんかんの症状緩和には、特に効力を発揮します。 現在40ヶ国以上が医療用のマリファナを合法化しているのもそのためです。 多くの国はCBD単独での効能を認識していますが、THCの合法化についてはまだ同意していない国がほとんどです。 日本の場合もそうでしょう。
イギリスでは、THC0.2%未満のCBDは長年にわたって合法でした。 しかし不思議なことに、それは医療用としては販売できず、栄養補助食品として販売されなければなりませんでした。 イギリスでは、医療用の用途としてだけでなく、健康食品としても人気があります 。 イギリスは2018年11月から、 THC、CBD、その他のカンナビノイドおよびテルペンがすべて合法化され、抽出・製造されることに決まりました。 規制の方法はわかりませんが、専門医が処方する分には制限はないようです。 使用に制限を設けるのなら、それは医師の認識不足と言えるでしょう。 多くの人が合法化を支持しているものの、その性質・投与量を把握していないために、彼らは処方しないと思います。 私たちは、11月に医師の知識不足を補うために、無料の学習プログラムを立ち上げようとしています。 こちらを見てくださいね。 医療用大麻のアカデミー 公式サイトになります。
日本がこの世界的なムーブメントに加わっていることは素晴らしいです、そして HealthyTOKYOは質のいいCBDを提供するパイオニアと言えるでしょう。. 医療用大麻の効能について、日本の人たちが早く気付くといいなと心から願っています。多くの人がさまざまな病気や症状に悩んでいるでしょうから。「