CBDは健康上のメリットを数多く持っています。不眠や集中力の欠如・痛みなどの症状を改善するのはもちろんですが、てんかんなどもっと深刻な症状にも効果を発揮すると考えられます。 今回はCBDが、てんかんの症状を緩和する効果について見ていきましょう。 臨床試験で数多くの成果が出ているので、CBDをてんかんの症状に使用することは最近大勢の人から注目を浴びています。 FDA(アメリカ食品医薬品局)で、CBDの使用がはじめて認められたのは「てんかん」の症状を緩和する効果についてでした。 CBDの効能について考察する、ヘルシー東京の10回連続シリーズの記事、今回は2回目ですが、 なぜCBDをてんかんに使用するべきなのかについてご説明します。
CBDって何?
CBD、 別名「カンナビジオール」は、 カンナビス・サティバ (学名)という麻に含まれる植物由来の化合物です。 カンナビノイドと称されるこの化合物は、脳や体の受容体と相互に作用し、有益な結果をもたらすと示唆されています。 CBDはマリファナ、ヘンプ(麻)いずれからも抽出できますが、ヘンプの場合、THC( テトラヒドロカンナビノール) がほとんど含まれていません。
CBDについてさらに詳しい説明は、 ほかのヘルシー東京の記事でご覧ください。「CBDオイルの科学的背景~医師の考察から」または「うつ症状に効くCBD」などの記事です。
てんかんとは?
簡単に言うと、てんかんは発作を繰り返すようになることです。 アメリカでは26人に1人が、てんかんであるという診断を一生の中で受け、 4番目に多い神経疾患なのです。 てんかんの発作は実にさまざまです。体の自由が利かなくなる深刻な症状や、ぼんやりとした目つきになるなど、その症状は多岐に渡ります。 車の運転や水泳など、常に体の制御が必要なことをしている場合は、軽度なてんかんであっても非常に危険なのです。
てんかんに効果があるCBD
どのように効果があるのでしょう? 実際にはてんかんにCBDがどのような効能があるのか、まだ科学的な根拠は確立されていません。 以前の記事「うつ病に効くCBD」でお話ししたように、 CBD、カンナビノイドは、脳内の受容体と相互作用します。そしてそのことで、てんかんの症状を軽減することができると考えられます。
FDAで承認されたCBD
エピディオレックス 90%CBDを含む経口液では、ドラベ症候群や レノックス ・ガストー症候群の症状を和らげる効果があるとFDAで承認されたのです。 この2つの症候群は、まだ小さな子供(2歳以上)に発症する可能性があり、重い発達障害を引き起こす可能性もあるのです。と同時に従来の方法で治療するのは非常に難しいこともわかっています。
エピディオレックスによるCBDの効能は、ドラべ症候群に特に役立つとされれ、FDA承認初の薬となりました。ドラべ症候群の患者は、人口の16000分の1~21000分の1の割合で存在しています。 てんかんにおけるエピディオレックスの有効性の研究は、どの患者がCBDを摂取したか、あるいはプラセボ(偽薬、効果がない薬)を摂取したかわからない方法で行われました。
NY・ランゴーン医療センターのてんかん研究者、オリン・デビンスキー博士の調査では、CBDを10㎎と20㎎てんかん患者に投与しました。この調査は好結果を生みだしています。 レノックス・ガストー症候群の患者225人のほぼ半数が、CBDの摂取によって、毎日発作が軽くなっているのがわかったのです。 20mgが投与されたグループの患者の発作は42%減少し、10mgのグループでは37%減少しました。 プラセボを投与されたグループでも、発作が17%減少した事実もまた見逃せません。
デビンスキー博士は、「ほかのてんかん治療薬と比べて、99%のカンナビジオールを含むエピディオレックスは副作用が少ない点でもすぐれている」と主張しています。 副作用は、20㎎投与されたグループにより多く見られ、主な症状は、食欲不振・気力減退・睡眠障害・肝機能の低下でした。
てんかんに関してCBDの使用事例
前述した臨床試験に加えて、自身のてんかんや愛する人の症状を緩和しようとCBDオイルを試した多くの人が、「効果があった」という証言をしています。
CBDの使用で驚くべき効果を得た人たちで、もっとも有名なのはシャーロットです。そのあらましは、シャーロットのホームページで読むことができます。 彼女はとても若いころから毎週何百回もの発作で苦しんできました。 シャーロットは高濃度のCBDオイルを摂取したところ、ほとんどのてんかん症状が消えていったというのですからすごいですね。 さらにはCBDをてんかんの症状の緩和に使用した経験談が、インターネット上には数多く掲載されています。 次に epilepsy.com(てんかん患者のためのサイト)で投稿されたコメントをいくつか紹介しましょう。
「私たちの娘は1日に11回もの発作を起こしており、絶望の淵にいました。ですがCBDを使い始めたところ、それ以来なんと彼女は発作を起こしていないのです!」
「大人になってCBDを使い始めたら、発作をコントロールすることができました」 「私の両親がCBDの存在を知って試してくれますように…」 「私はCBDを毎日スポイト2分の1の量で摂取しています 」 「赤ちゃんの場合、1.2滴スポイトで摂取するのがいいでしょう」 「今のところ副作用はありません」
「私は週に6~10回発作を起こしていました。しかしCBDはその発作を抑えてくれました。てんかんの発作が完全におさまることはありませんが、頻度はかなり減りました。2週間に一度小さな発作が起きる程度にまで低下したのです」
小発作は「プチマル」と呼ばれ、欠神発作のひとつです。 短めの発作で気づかないときもありますが、意識を失うこともあるので、危険な症状です。
上で紹介した方々が使用しているCBDオイルは、オンラインで日本でも購入可能です。 ですがTHCは、日本国内では禁止されている物質ですので、THCが0%であることを購入前に確認してくださいね。 ヘンプから抽出したCBDオイルであっても、微量のTHCを含むケースもあるため、販売者がその商品に関して、情報を詳しく正確に提示しているかのチェックが必要です。
まとめ
CBDはてんかんの症状に効果がありますが、この記事で紹介した臨床試験はドラべ症候群とレノックス・ガストー症候群に特化したものです。 ですので、すべてのてんかん症状にCBDが有効だというしっかりした根拠はありません。 てんかんの症状を緩和するためにCBDオイルを使いたい場合、まず医師に相談したうえで行って下さい。 CBDや健康に関する情報をもっとお知りになりたいときは、画面の右下にある、HealthyTOKYOチャット機能を遠慮なく使ってくださいね。
最後におさらいしておきましょう。
- エピディオレックスは、てんかんのドラべ症候群の症状緩和で効果があるとFDAで承認されました。
- てんかんについてのCBDの臨床試験は、 期待できる結果を見せてくれました。
- CBDを使って、てんかんの症状がよくなったという多くの人の意見があります。
- 高品質のCBDオイルはこちらのHealthyTOKYOで国内でも合法で購入できます。
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