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CBDオイル使い方ガイド ー 種類、選び方、効果

数年前から日本でもよく耳にするようになった「CBD」。美容や健康に良いと話題のCBDは、一時世界的にブームとなり、この数年でヘルシーな生活を目指す人々のライフスタイルに定着しました。人間の体にさまざまな良い効果をもたらすとされ、アメリカでは約3人に1人がCBD製品を使用したことがあり、64%のアメリカ人がCBDやCBD製品のことをよく理解していると調査で明らかになっているほど身近なものとなっています。

特に効果を実感しやすく手軽に使えるのがCBDオイル。この記事では、CBDとは何か、CBDオイルの効能や、CBDオイルの使い方、CBDオイルの選び方、CBDの合法性などをご紹介していきます
CBDについて詳しく知ることで、より多くの方が心と体の健康を見つめ直すきっかけになることを願っています。

CBDとは?カンナビノイド?

CBDとはカンナビジオール(Cannabidiol)の略称。ヘンプ(天然麻)に含まれる有効な化合物、100種類以上あるカンナビノイドの成分のひとつです。CBDは私たちの身体に様々なかたちで効果をもたらします。不安を解消したり、安眠を促し、リラックス効果を求める人が使用しています。精神疾患にも有効で、うつの症状を軽減させるとも言われています。抗炎症、抗てんかん、抗がん、抗けいれんなどの効果を期待して取り入れる人も。まだまだ研究途中ですが、CBDはその他多くの疾患にも有効とされています。

1940年にアメリカ人の化学者、ロジャー・アダムスにより初めて特定されたCBD。1990年代に入ると、「カンナビノイドの父」と呼ばれ、カンナビノイド研究第一人者であるイスラエル人のラファエル・ミシュラーム博士により「エンド・カンナビノイド・システム」が発見されます。エンド・カンナビノイド・システムは、脳や臓器、免疫細胞など「人間の健康に関わる重要な生理学的システム」と言われており、私たちの心身のバランスを保ってくれています。CBDを取り入れてエンド・カンナビノイド・システムに働きかけると、多くの疾患を治療できたり、様々な健康的なメリットを得られる可能性があるとされています。

さらに詳しく、医学的にCBDについて知りたい方は、エンド・カンナビノイドの専門家であるブレア医学博士へのインタビューをご覧ください。

CBDとTHCの違い

CBDオイルの原料であるヘンプには人体に有効な化合物、カンナビノイドが100種類以上含まれています。このカンナビノイドの中でよく知られている成分がCBD(カンナビジオール)THC(テトラ・ヒドロ・カンナビノール)です。CBDオイル製品にはCBDのみ抽出されているものと、CBDとTHCどちらも入っているものがあります。その違いを簡単にご紹介します。

CBD

・合法 ― 日本ではヘンプの茎と種子から抽出され、検出可能なTHCを含まない限り合法。CBDはアメリカ、ヨーロッパをはじめ世界の多くの国で合法とされています。
・依存性がない
・ハイ(高揚する感覚)にはならない
・幻覚作用や毒性はない
・一般的に、CBDを多く含む産業用ヘンプより抽出される
・リラックス作用があり、うつなどの精神疾患に有効とされている
・炎症を抑えたり、抗てんかん、抗がん、抗けいれんなどその他様々な疾患に有効とされる
・海外では一部治療薬として利用している国もある
・副作用がほとんどない※

※急な多量摂取によりめまい、吐き気、食欲不振、倦怠感などの報告がありますが、心身への影響はほとんどないと言われています。

THC

・非合法 ― 日本では違法です。カナダ、タイ、アメリカの大部分の州など多くの国々で、医療用および嗜好用として合法化されています。
・依存性がない
・ハイ(高揚する感覚)になる
・一般的に、THCを多く含む大麻草から抽出される
・鎮痛、吐き気やけいれんを抑える作用、食欲増進などに有効とされている
・短期記憶などの障害、吐き気などの副作用があることも

THCが含まれた製品の使用や販売は日本では認められていませんが、THCの入っていないCBDオイルよりも、THCを含んだCBDオイルのほうが医療効果を高める可能性があるとされています。

CBDオイルとは? リラックスできる?

CBDオイルとは、ヘンプより抽出されたCBDを、MCTオイルやココナッツオイル、ヘンプシードオイルなどのキャリアオイルで希釈したもののこと。専用のスポイトなどで舌下に直接垂らして摂取するタイプです。

舌下から取り入れるCBDオイルは、血中にCBDが吸収される度合いや速度=バイオアベイラビリティ(生物学的利用能)が、CBDグミやCBDタブレットなど噛んだり飲み込んだりして取り入れる他のCBD製品よりも高いとされています。(2018年のリサーチより)。吸収される速度が一番速いとされているCBDベイプはその分持続性が低く、CBDオイルは吸収速度、持続性共にどちらもバランスが取れたCBD製品と言われています。

CBDオイルの種類

CBDオイルには以下の3つの種類があります。

  1. CBDフルスペクトラム
  2. CBDブロードスペクトラム
  3. CBDアイソレート
  4. CBDブレンド

1. CBDフルスペクトラム

CBDフルスペクトラムは、ヘンプ(天然麻)のすべての部位を使用し、すべての成分を抽出しています。CBDだけでなく、THCと他のカンナビノイド、テルペン、フラボノイドなども含まれます。たくさんの有用成分が相互作用を生み、CBDオイルとしては一番効果が得やすいとされています。

ただし、日本の現行の法律ではヘンプの茎と種子以外の部位の使用は違法となります。検出可能なTHCを含んだCBDフルスペクトラムの製品は日本では製造・販売・使用が認められていません。

2. CBDブロードスペクトラム

CBDフルスペクトラムから、THCだけが取り除かれたCBDオイル。ブロード(Broad)とは広範囲の、という意味です。

CBDブロードスペクトラムにはTHC以外の様々な他のカンナビノイド、テルペン、フラボノイドなども含まれます。合法でありながら有用成分の相互作用も得られ、効果が実感しやすいCBDオイルとされています。

3. CBDアイソレート

アイソレート(Isolate)は分離する、独立させる、という意味。ヘンプ(天然麻)からCBDだけを分離させた、純粋なCBDの結晶粉末(CBDクリスタル)を使用したCBDオイルです。

CBDアイソレートにはTHCや他のカンナビノイドやテルペン、フラボノイドなどが一切含まれていません。CBD以外の成分が含まれない純度の高いCBDオイルのため、初めてCBDオイルを試すので不安という方、CBDオイルを段階的に試したいという方にいいかもしれません。CBDアイソレートはWADA(世界アンチ・ドーピング機構)とJADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)でも使用が認められています。

4. CBDブレンド

CBDと、別のカンナビノイド、CBG(カンナビげロール)など2種類以上のカンナビノイドのアイソレートで構成されるCBDオイル。

CBDオイルの効果・効能

CBDオイルが人の体や心にもたらす効果は多岐に渡ると言われています。アメリカの2020年の調査ではCBDを使用する人の64%が鎮痛、49%が不安の解消、42%が不眠症改善のために用いるとされています。他にもどのような効果に期待ができるか見ていきましょう。

うつや不安の解消

不眠症の方にCBDがすすめられることもあります。寝つきが悪い時や、途中で起きてしまって寝られない、寝起きが悪い場合など就寝前にCBDオイルやその他のCBD製品を摂取する人が増えています。

安眠

不眠症の方にもCBDはおすすめ。寝つきが悪い時や、途中で起きてしまって寝られない、寝起きが悪い場合など就寝前にCBDオイルなどを摂取する人が増えています。

吐き気の抑制

CBDは吐き気を抑制することでも知られています。がん患者の化学療法の副作用として起こる吐き気、嘔吐に対するエビデンスは特に多く、アメリカがん協会も、通常の吐き気止めが効かない場合、カンナビノイドが役に立つと述べています。

PMSとPMDDの改善

生理前の腹痛、腰痛、お腹や胸の張り、イライラ、頭痛、無気力感、集中力の低下などの月経前症候群(PMS)と、PMSの中でも特に精神が不安定になり、日常生活に支障をきたすほどの症状を月経前不快気分障害(PMDD)。まだ研究途中ではありますが、欧米ではこれらの症状を改善するために使用している女性も多く、CBDを使用することでPMS、PMDDのいくつかの症状が改善されることがわかっています。

ニキビや肌荒れの改善

CBDには皮脂分泌を調整する働きに加え、抗炎症作用もあります。ニキビとCBDの記事も併せてご覧ください。

鎮痛

CBDは神経因性の痛みと炎症性の痛み両方に有効で、頭痛など様々な痛みを和らげると言われています。

自閉症の症状の改善

不安を軽減し気持ちを落ち着かせるCBDは、欧米では自閉症スペクトラムの方にも有効と言われています。自閉症の治療薬ではありませんが、症状の緩和に使うことができます。

てんかんの治療

CBDはてんかんの発作の回数と重症化を軽減することがわかっています。難治性てんかんであるレノックス・ガストー症候群やドラべ症候群の発作の治療に適用されるCBD医薬品、EPIDIOLEX®︎は米国FDA(アメリカ食品医薬品局)の承認を得ているという事実もあります。日本では現在開発中です。てんかんにおけるCBDの臨床実験に関する記事もぜひ読んでみてください。

CBDオイルの摂取方法

摂取方法

CBDオイル適量を専用のスポイトやスプーンで舌の下に垂らし、すぐに飲み込まず30秒以上溜めます。舌の下の毛細血管から吸収されることでCBDのバイオアベイラビリティ(生物学的利用能)を上げ、速やかに、より効果的にCBDを摂取することができます。それはHealtyTOKYOのおすすめのオイル使い方です。CBDオイルの使用方法は、製品に記載された指示に従うことが重要です。

タイミング

CBDの効果が感じられるまでに15分~1時間かかると言われています。目的に合わせて効いてほしい時間を逆算して使用すると良いでしょう。好きな時に使用して問題ありませんが、体調や摂取量により眠気を誘発したりリラックスしすぎてしまうことがあるため、仕事中や運転前などの多量摂取は避けたほうが良い場合があります。また、夜に摂取して覚醒作用が出ることもあるため、最初は実験的に少量からスタートして、体の反応を見ながら量とタイミングを調整していくと良いでしょう。

食べ合わせ

CBDオイルをより効果的に使用したい場合には、乳製品や肉類、アボカド、オイル類など高脂肪の食材を食べる前後に摂取してみてください。カンナビノイドは脂肪を伴うことにより吸収率が高まると言われています。

CBDオイル摂取量と計算方法

CBDプロダクト用量には摂取量の目安がはっきりと定められていません。

すべての人がそれぞれのバイオロジカルシステム(生物系)を持ち、体内のエンド・カンナビノイド・システムも人によって異なるため、CBDの効果を感じられる量に個人差があるためです。

それゆえ、自身の適切なCBDの量を知ることが大切になってきます。まずは少しずつ始めて体の反応を見ながら量を増やし、自分の体に合う量を把握しましょう。HealthyTOKYOでは1回CBD15mg1日に2回程度摂取することからスタートすることを推奨しています。もし質の良い睡眠をとることを目的とし、就寝前にCBDオイルを摂取する場合には1回CBD15~30mg程度を試してみてください。数日間同じ量で試し、ご自身との相性を確認しながら少しずつ量を調整していきましょう。

CBDオイル製品はCBD含有量の計算がわかりにくいと思うかもしれませんが、以下の計算式で割り出すと簡単です。

まずはCBDオイル1mlあたりどれくらいのCBDが含有されているかを出します。

CBD含有量(mg)÷ オイルの総量(ml)=1mlあたりのCBD量(mg)

CBDオイル1mlあたりの含有量がわかったら、そこからさらに、スポイト1滴にどれくらいのCBDが含まれているかを割り出しましょう。

1mlあたりのCBD量(mg)× 0.05ml(スポイト約1滴の量)=スポイト1滴に含まれるCBD量

ご自身のCBDオイルのスポイト1滴に含有されるだいたいのCBD量がわかれば、必要な回数をスポイトで舌下に垂らすだけでOKです。

CBDを用いる際の注意点

1. 自分の適正量を知る

WHO(世界保健機関)はCBDの安全を認めていて、過剰摂取による人体への影響などの報告もありません。しかし、CBDはたくさん使えばいいというものではありません。フード・スタンダード・エージェンシー(英国食品基準庁)は「健康な成人は1日のCBD摂取量を70mgまでに抑えるべき」との忠告を発表しています。

長期間にわたって低用量を摂取することで、慢性的な症状を緩和したり、病気の再発を防ぐのに役立つ可能性もあります。研究によると、少量のCBDでは警戒心を抑制し不安を解消したり、気分を上げたりする作用がある一方で、多量のCBDでは眠くなったり、リラックスしたり、鎮静する作用があると言われています。

自分のCBDの適正量(スイートスポット)を理解し、心地良いCBDライフを目指してください。

2. 摂取するタイミングと量に気を付ける

人によっては、CBDを多く摂取すると強い眠気を感じたりすることもあります。その日の体調によっても効き方が変化するため、自分の体の様子を観察しながら、運転の前や仕事中など、日中の摂取のしすぎには注意してください。

3. 品質を重視する

CBDの市場には、ラベルに記載されている量のCBDが含まれていない、あるいは信頼できないCBD製品が多く出回っています。CBDオイルはヘンプ(天然麻)の種類、加工方法、工場のクオリティによって品質が大きく変化します。認定された工場と信頼できる会社から販売されていて、質の高いヘンプからCO2を使って抽出されたものが一番良質なCBDオイルと言えます。信頼性が高く、有効な分析証明書(Certificate of Analysis)を提供できる会社のプロダクトを選ぶようにしてください。

4. 妊娠中、授乳中に使わない

妊娠中、授乳中のCBDの摂取についてはまだ研究が進んでおらず、安全性を担保できないのが現状です。FDA(アメリカ食品医薬品局)も、「妊娠中、授乳中のカンナビジオール(CBD)の使用を避けるように」と忠告しています。

5. THC入りは選ばない

現在の日本の法律では、ヘンプの茎と種子のみ製品への使用が認められ、他の部位を使った加工品などの販売、使用、海外からの持ち込みも違法となります。したがって、ヘンプの他の部位を使用している可能性のある多くの海外のCBDオイルは日本へ持ち込むことができません。THC入りのCBDオイルは所持しているだけで違法となってしまうので、絶対に選ばないようにしてください。

6. 薬とCBDを併用する場合には医師に相談を

CBDは他の薬と一緒に摂取すると薬が効きすぎたり、逆に作用が減弱したりといった相互作用を起こすことがあります。現在服用している薬がある方でCBDを試してみたいという場合は、併用しても問題がないかどうか、かかりつけの医師へ相談してください。

CBDオイルまとめ:CBDはおすすめです

世界で注目されているCBDオイル、毎日の健康のために取り入れてみてはいかがでしょうか。

特別に栽培された良質なオーガニックヘンプからCO2を使って安全・丁寧に抽出された日本製のHealthyTOKYOのCBDオイルもぜひお試しください。

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